下肢静脈瘤のよくある質問

下肢静脈瘤のよくある質問

下肢静脈瘤にはどんな症状がありますか?

足に血液がたまることで、ふくらはぎがだるくなったり、むくんだりするのが初期の症状ですが、症状がほとんどない方もいます。痛いということはあまりありませんが、足が重いと感じる場合もあります。就寝時に足がつるこむらがえりを起こすこともよくあります。これは数回続いて治まることが多いようです。なお、むくみやだるさは午後から夕方にかけて強まり、左右の症状には差があることがほとんどです。

命にかかわる病気ではありませんが、病気の進行により、色素沈着、湿疹、ケガの治りにくさ、皮膚炎などが起こり、潰瘍や出血、壊死が起こる場合もあります。

足がよくつります

初期から中期の下肢静脈瘤では、足のつり(こむらがえり)がよく起こります。ただし、足がつるのは下肢静脈瘤以外の原因から起こることもよくありますので、それだけで下肢静脈瘤だと判断することはできません。就寝時に起こることが多く、何日か続くことはありますが、長期的に連続することはあまりありません。

放置しているとどうなりますか?

良性疾患なので、放置していても命にかかわることはありませんし、歩行困難や足の切断などもありえません。ただし自然に治る病気ではなく、徐々に悪化していきます。血管のコブが大きくなり、皮膚に色素沈着が起き、潰瘍などができるケースもありますし、ケガや虫刺されが治りにくくなる可能性がありますが、下肢静脈瘤があってもこうした症状まで進まないことももちろんあります。まれですが、静脈瘤の中に血栓ができて急な腫れや痛みが起こるケースもあります。

下肢静脈瘤はエコノミークラス症候群を起こしやすくなりますか?

エコノミークラス症候群は、深部静脈血栓症であり、足の深いところにある静脈にできた血栓が移動して肺の血管に詰まってしまうものです。エコノミークラス症候群は最悪の場合死ぬ可能性もある怖い病気ですが、下肢静脈瘤と直接的な関係はありませんし、下肢静脈瘤があるとなりやすいわけでもありません。

どのような検査を行いますか?

下肢静脈瘤の診断には、超音波検査を用います。身体的な悪影響がなく、楽に受けられる検査ですので、手術前後に行って確認する時などにも使います。

治療法はありますか?

薬では治療できませんが、下肢静脈瘤には手術を中心にした5つの治療法があります。

硬化療法と手術療法およびレーザー治療、弾性ストッキング、ラジオ波治療、そして皮膚照射レーザー治療です。

このうち、硬化療法と手術療法およびレーザー治療は健康保険が適用され、弾性ストッキング、ラジオ波治療、皮膚照射レーザー治療には保険が適用されないため自費治療となります。

切らないで治す治療があるそうですが?

硬化療法やレーザー治療などは、切開しない治療法です。レーザー治療は手術と同程度の効果があり、身体的な負担が軽く、審美性にもすぐれているので、最近はこちらをご希望になる患者さまが増えています。

高齢でも治療を受けられますか?

歩いて病院に来ていただける方でしたら、年齢に関係なく治療を受けられます。年齢や既往症などに合わせて治療法を検討することもできますので、一度ご相談ください。

妊娠中に下肢静脈瘤になってしまいました

妊娠中は弾性ストッキングの着用で症状自体や進行を抑えます。出産後に下肢静脈瘤の症状が緩和することもよくありますが、治ることはありませんので、出産後半年ほどしてから超音波検査を受けて、状態によって治療方法を検討されることをおすすめします。

保存的治療はどんな治療法ですか?

生活習慣の改善や弾性ストッキングの着用などです。

生活習慣改善では、食事や適度な運動ももちろんですが、長時間の連続した立ち仕事をできるだけ避けることや、こまめに動くことなどが重要になってきます。デスクワークの場合も、オットマンを使うなどして足をできるだけ高い位置に置くようにしてください。就寝時は、クッションなどをあてがって足を心臓より上の位置に保ちます。

弾性ストッキングは医療用のストッキングで、足を圧迫して血液が心臓に戻るのを助けます。静脈瘤自体を解消するものではなく、あくまでも症状を進ませないために役立つ治療法です。市販品は医療用に比べてやや圧力が弱くなっていますが、ある程度の硬化は見込めます。医療用弾性ストッキングは保険適用されていないため、自費購入になります。価格は5,000~10,000円が目安です。

治療と保険について

硬化療法と手術(高位結紮術・ストリッピング手術)には保険が適用されます。弾性ストッキングでは、入院時の深部静脈血栓症予防、癌の手術後のリンパ浮腫に対しては保険が適用されますが、下肢静脈瘤治療では保険適用されていません。血管内レーザー治療は保険が適用されるようになりましたが、薬事認可されたレーザーを導入しており、レーザー治療の講習を受けた医師がいる病院でなければ保険診療を受けられません。なお、当院はこの条件を満たしています。その他のレーザーを使ったレーザー治療やラジオ波治療に関しては保険の適用はなく自費治療となります。

治療費用はいくらくらいですか?

健康保険が3割負担の方の場合の目安です。
日帰りレーザー治療・高周波治療 約4万5千円
硬化療法 1回約5千円
1割負担の場合は、この金額の3分の1です。

診察や手術前後の検査費用 1~1万5千円

なお、麻酔方法などの違いにより治療費用は変わってきます。

手術にはどのような方法がありますか?

代表的なものに高位結紮術とストリッピング手術がありますが、高位結紮術は再発が多いため当院ではあまり行っていません。ストリッピング手術は、足の静脈に細い針金を挿入し、ワイヤごと静脈を抜き取ってしまう治療法です。

手術で血管をとってしまっても大丈夫ですか?

手術で取り除く血管は表面の静脈のみです。足の静脈は深いところにもあり、手術後もその静脈が血液を通しますので、手術で表面の血管を抜いてしまっても血流に悪影響を与える心配はありません。また、表面の静脈も網の目のようなネットワークを構成しており、引き抜くのは一部の血管ですから残りの静脈がきちんと機能を補います。

入院が必要ないのはどうしてですか?

当院のストリッピング手術では、低い濃度の局所麻酔薬を工夫した手法で行いますので、手術中も意識が保たれています。そして、手術直後にそのまま普通に歩くことができます。局所麻酔は長時間効果が続くので、歩行しても痛みはありません。こうしたことから入院せずに日帰りの手術が可能になっています。

手術の痛みが気になります

手術自体は麻酔が効いているので痛みがないのですが、局所麻酔を行う際に痛みを感じますので、それをやわらげるために注射の麻酔を行います。手術後は、局所麻酔が半日ほど持続して痛みを抑えますので、それが切れる頃に飲み薬の痛み止めを服用します。手術後は動いたり、傷口や静脈を取り除いた部分を押さえたりした際に少し痛む場合がありますが、これは数ヶ月で徐々に弱まっていきます。

他院では手術に入院が必要と言われました

麻酔方法が洗練されたことにより、設備や知識、経験のあるクリニックではストリッピング手術も日帰りで行えるようになっています。また、レーザーを使った治療はもちろん日帰りで受けられます。

ストリッピング手術には入院が必要ですか?

ほとんどの場合、外来で日帰り手術が可能です。手術時間は平均40分ですが、検査や説明なども含めた院内滞在時間は2時間程度になっています。手術後は、徒歩でご帰宅可能ですし、普通の日常生活を送ることが可能です。デスクワークであれば翌日の仕事復帰ができます。スポーツなどは手術から1ヶ月ほど経過してからになります。なお、こうした期間は手術内容などによって変わってきますので、医師の指示に従ってください。

手術してもすぐに再発するから無駄だと言われました

超音波検査をしっかり行って、取る必要がある静脈を全て取り除く正確な治療を行えば、すぐに再発することはありません。確かに下肢静脈瘤は体質が大きく関わっている病気ですから、治療後10年以上経過した場合の再発率は10~20%だと言われています。また、若い時期に治療を受けたり、立ち仕事などリスクの高い生活によって再発の可能性はさらに上がりますが、それでも再発までには長い時間がかかります。治療を受ければ長期間に渡って症状に悩まされたり、進行して重い症状が現れることもありません。また、再発した場合も早期に治療できれば、手術などの必要がない場合もあります。将来的な展望も含めて、しっかり医師に話をしてみてください。

他院でレーザー治療が必要だと言われました

症状により適した治療法はありますが、ストリッピング手術とレーザー治療のどちらでも可能なケースがほとんどですし、それぞれのメリットやデメリットなどをしっかり説明して、患者さまが納得できるものを選ぶのが医療として本来あるべき姿だと当院では考えています。説明や他の選択肢のない治療を勧められたり、治療方針に納得できない場合は、ほかのクリニックにも相談してみてください。

手術後は自転車や車の運転は可能ですか?

手術当日から自分で歩いて帰宅いただけますし、自転車や車の運転も行っていただいております。

下肢静脈瘤の予防は可能ですか?

体質が大きく関わっている病気ですので、発症を防ぐといった意味での予防はできませんが、進行を止めたり、遅くすることはできます。長時間の立ち仕事やデスクワークではこまめに動き、肥満や高血圧にならないよう生活習慣を改善します。詳しくは予防ページをご覧ください。

下肢静脈瘤の治療を受けるべきか悩んでいます

良性疾患であり、命にかかわる病気ではありませんので、受診や治療に関しては患者さまのお考えで決めてください。クリニックで説明を受けて、治療が必要ないと思われたらそれで構いませんし、「きれいに治したい」「時間をかけずに治したい」などの要望があれば相談して納得できる治療を選ぶようにしてください。

病気が進行して、潰瘍ができたり、出血があるなどした場合は治療を受けることをおすすめします。また、今後も立ち仕事を続けていきたいとお考えでしたら、治療を受けることで症状が悪化することはなくなりますし、足の疲れなどの症状が緩和して生活の向上にも役立ちますので、治療を検討されることをおすすめします。

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